突然だが、私はミクロマン世代だ。
子供の頃、ミクロマンの次にシリーズ展開されたダイアクロンを見て、「こんな豆粒みたいな人形でどうするんだ。すぐ失くすぞ」と思ったことを覚えている。
冷めた子供だ。
そんなこんなでTVコマーシャルで見た程度で、実物を手にすることはなかったダイアクロン。俺が住んでたのはネット通販もない時代のド田舎で、しかも両親は教育熱心で玩具嫌いときたもんだ。そのままダイアクロンと接する機会などないまま、時は過ぎた。
が、そのダイアクロンが再販と聞いて、ちょっと興味を持った。さすがに1万オーバーの合体ロボはチャレンジすぎるので、小型のパワードシステムを。CとかDとか聞いてもわからないので、適当にDセットを。
パッケージでは展開された状態なんだけど、個人的な趣味でコンテナ収納状態からスタート。
バカンと開いて、コンテナから格納モードの本体が登場。左右扉にはオプション武装を装着。
そう、商品のセット内容がこのコンテナ1つにしっかり収まってるのよ。余剰部品無しで全部。これって凄くない? 余剰パーツ嫌いな俺は、これだけで痺れる。
格納モードから機動モードに展開。なんかさぁ、作戦区域まではコンテナでヘリ輸送とかして、そこから各機体が展開する空挺部隊とか考えるとカッコ良くない?
サンダーバード2号みたいなのとか。なんかこれだけで惚れちゃいそう。
本体を開けると、中には窮屈を我慢した(笑)ダイアクロン隊員が搭乗。メカトロウィーゴを思わせるが、本当はこっちの方がはるかに前なんだよな。
ダイアクロン隊員も小さいながらに一人前に各部が動くアクションフィギュアになっている。単に手足が動くだけじゃなくて、腰が前後に折れるようになっているのがイカス。やっぱりコクピットに収まることに特化したアクションフィギュアなんだね。
確かにミクロマンと比べると物足りない人形だが、搭乗したロボがちょうど遊びやすいサイズになってたんだな。子供の頃、お店でサンプルとか触れる環境だったらこの魅力にもっと早く気づいていたかも。
ちなみに、ダイアクロン隊員の足裏には磁石が仕込まれているようだが、あまりに小さいので本体をささやかに支えるのが精いっぱいって感じ。必要にして十分ってところか。
腰の位置を移動させてコクピットを寝かせ、背もたれを立てると、座って搭乗するメックモードに移行する。なんかザブングルの小型ウォーカーマシンみたいな感じだな。
いかにも乗り物然とした佇まいも味わい深い。「基本的に乗り心地が良いのはこっち。危険のないところではメックモード、危険な環境では機動モード」とか妄想するとまたちょっと楽しい。
触ってみた感じ、色々と想像力を膨らませると魅力たっぷりの玩具だなと思う。隊員とパワードスーツ、そしてパワードスーツを拡張するパワーローダーと巨大メカと合体していくのは男児心をくすぐる。収納コンテナという地味な存在一つで、単なるパワードスーツというだけでなくて輸送などの運用面でも色々世界が膨らむではないか。
ここまできたらもう一歩、と思うのが手の表情だ。サイズが小さいけど、指が可動になってて(5本独立とは言わないから)グー、パー、指差しぐらいできると複数機体が揃ったときにすっげー表情が出ると思うのよ。
それと、不可能とわかってて言うけどプラモで1000円以下で出てくれたら……と思う。完成品のトイだと塗装や改造にちょっとハードル高いので、安価なプラモで買えたらいっぱい集めて遊んだりジオラマ作ったりとか妄想が広がるし。隊員の関節は動かなくていいから。